一九〇五年六月末、ロシア海軍の誇る最大・最強の戦艦ポチョムキン号上で、水兵による反乱が勃発した。ロシアを席巻する革命の気運が、ついに皇帝の軍隊にまで及んだのだ。反乱に成功し、意気上がる水兵たちは、討伐に乗り出した黒海艦隊と対峙しつつ、僚艦との共闘をはかるが…。気鋭の海軍史家が「洋上の革命」の実相に迫ったノンフィクション。