「最近,WRAPという言葉をよく耳にするけど,あれ,どんなものだろうね?」。 WRAPが日本に紹介されて以来,全国のWRAPファシリテーターらの活躍により,WRAPの精神科領域における認知度は高まってきています。こうした傾向は,WRAPのもつ「自分自身の健康と元気について主導権をにぎる力を与える」という理念が,近年の徐々に高まりつつある精神科看護における「医療者主導から患者主体への変化」と軌を一にしているからかもしれません。そこで本書の登場です。本書はWRAPの全体像(見取り図)と,その「個々の看護師が実際にどのように使っているのか」を提示する,精神科看護師がWRAPをつくる・使っていくための最良のサポートブックです。