このみじかいズボンをはいた男の子はだれ?アラン・モレです。アランは、ヴィシーというフランス中部の街にすんでいます。それは1953年のことです。今があざやかなカラーの時代だとすれば、その幕あけにあたる白黒の時代。戦争の爪跡がのこりながらも、明日を信じることのできる希望の時代でした。それは「テレビがやってくるまえ」のこと。今のくらしにかかせないものがなかったり、そのころあったものが今はなくなっていたり。日本の「昭和30年代」によく似たフランスの1950年代を、アランが案内します…。ボローニャ国際児童図書賞ノンフィクションの部優秀賞受賞。