「グローバル人材育成」のために英語教育を強化するとのスローガンは俗耳に入りやすいが、具体的な政策には、言語学、異文化コミュニケーション論、教育学、言語習得論をはじめ、さまざまな学理に照らして理不尽と思われる点が多い。本書は、このような問題意識の下で行われた公開講座の講演を、適宜修正を施しつつ、その臨場感のままに書き起したものである。養老孟司、鳥飼玖美子、斎藤兆史による、英語教育を出発点にグローバル化の問題を斬る鼎談も収録。