クラブ・サロンの主役は「情報」である。特定の「情報」に特定の人たちが共感したり、反発したりする。あるいは「情報」のなかに、別世界をみようとする。クラブ・サロンは「情報」のキャラクターにこだわる。それは、ほかにはない、珍しい「情報」であることが望まれた。こうしたクラブ・サロンの「情報」は、歴史を代表する知性をつくり、また、もう一方では、歴史から排除され隠蔽されてきた。が、いずれにしても、クラブ・サロンの「情報」は、「情報の歴史」という舞台で、さまざまなターニング・ポイントを用意していったのである。