自らの経験も含めた豊富な実例でみる医療ミスの実態!たとえば虫垂炎と診断してお腹を開けてみても、五パーセント以上の確率で虫垂には異常がない。残念ながら、誤診は避けられないもののようである。しかしそれには、避けられたミスと避けられなかったミスとがある。超音波(エコー)やCTなどの診断機器がどんなに進歩しても、最終診断を下す医師の力量がなければ宝の持ち腐れである。多くの実例から誤診の原因を探り、これを避けるために、医療関係者や患者が持つべき心構え、さらには行政がなすべきことを提言する。