都市計画の第一人者、伊藤滋の風雲記五十年前、若き都市計画家がアメリカの地に降り立った。日本の都市計画分野からは、当時誰も留学していなかった欧米の地。第二次大戦の傷跡からの復興が進み、自動車が社会のあり方を変え始めた。その世界を自分の眼で見るため、伊藤滋はフォルクスワーゲンを駆り、大陸横断バスに揺られ続け、ユーレイルパスを使いまくった。自身の研究の土台となった留学中の発見を、当時収集した貴重な資料とともにつづる、都市再生のあり方。