11世紀、北欧の地は、蛮族と恐れられた
ヴァイキングにより戦火にまみれていた。
その中に、父親を殺され、復讐のため戦場
を駆け抜けた少年・トルフィンがいた。
彼は仇敵・アシェラッドを殺すために生き、
生きるために戦った。だが、イングランド
王位をめぐる争いの中でアシェラッドは
不慮の死を遂げる。唯一の希望を失い、
奴隷に身をやつしたトルフィンはそれでも
なお安息と豊穣の地、ヴィンランドを思い描く。
心休まる日はいつ訪れるのか。
”本当の戦士”の物語が紡がれていく。
奴隷に身を落とし、何の希望もなく生きるトルフィン。人生で初めてできた友と、彼は森を切り拓き麦を作る静かな毎日を送っていた。そんな時、何者かによって畑が根こそぎ荒らされていることが判明。明らかな悪意を前に彼は、首謀者と思しき奉公人を怒りにまかせ殴り倒してしまう。またしても暴力に頼ってしまった彼は父の言葉「本当の戦士」の意味を悟り、新たな人生をつかみ取ることを決意する!奴隷編〈前章〉クライマックス!