1491年、11月。フィレンツェの大富豪ロレンツォ・デ・メディチに見込まれたアンジェロは、各国から貴族や有力市民の子弟が集まる名門・サピエンツァ大学ピサ校に入学、一人の青年と出会う。彼の名はチェーザレ。スペイン出身で、父は教皇庁のナンバー2という名門貴族。はるか昔、全ヨーロッパを支配し巨大な帝国を築いた英雄と同じ名を持つ青年は、のちに現代政治学の祖・ニッコロ・マキァヴェッリの名著『君主論』のモデルとなり政治の天才と謳われた人物だった……。
闇に葬られた若き英雄が、今甦る。超美麗ルネッサンス絵巻!
中世の大学、そこは政治の縮図。イタリアの支配を巡り対立するスペインとフランス。ピサとフィレンツェの歴史的遺恨も再燃。名門大学は模擬戦という名の代理戦争に沸く。 そしていつの時代も、若さは血を求める! 史実の精査と圧倒的な画力で再現される、中世の戦闘。惣領冬実の新境地!