人は山に留まることはできない。山は人の住む処ではないのだ。狂おしい思いにとらわれ、呼ばれるように山へ入る2組の男女を描く。「バッテリー」の著者が描く切なさと恐ろしさに満ちた物語。〈受賞情報〉島清恋愛文学賞(第18回)