かげがえのない時間に出逢える。
「ルーは死んでなんかいない」愛犬の死を信じられずに探し回る少女が見つけた、時間から取り残されたような古い喫茶店。店の老人がくれた写真には野球のユニフォーム姿の少年が写っていた。大切な相手を失い、悲しみにくれる人々に訪れた奇跡を描いた表題作をはじめ、かけがえのない時間に出逢える作品集。
伊集院さんの作品が語る「野球」の魅力に私は感動しています。プレーする人も、それを観る人も、ともにその喜びや感動を共有できる「野球」のすばらしさを、伊集院さんが作品を通して後々まで伝える伝道師となってください。――(長嶋茂雄)