葬式饅頭を御飯にのせ、煎茶をかけて美味しそうに食べた父・鴎外のこと、ものの言い方が切り口上でぶっきら棒、誤解されやすかった凄い美人の母のこと、カルチャー・ショックを受けたパリでの生活、などなつかしい言葉と共にあった日常のこと-。記憶の底にある様々な風景を輝くばかりの感性と素直な心で描き出した滋味あふれる随筆集。
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