混迷深める乱世に、ひときわ異彩を放つ豪傑・呂布。劉備が自ら手放した徐州を制した呂布は、急速に力を付けていく。圧倒的な袁術軍十五万の侵攻に対し、僅か五万の軍勢で退けてみせ、群雄たちを怖れさす。呂布の脅威に晒され、屈辱を胸に秘めながらも曹操を頼り、客将となる道を選ぶ劉備。河北四州統一を目指す袁紹。そして、曹操は、万全の大軍を擁して宿敵呂布に闘いを挑む。戦乱を駆けぬける男たちの生き様を描く、北方三国志第三巻。