政治の指導者には、燃えるような信念とともに冷静な現実感覚が求められる。では、イギリスのサッチャー、日本の海部前首相の場合はどうであったか。M・ウェーバーの名著『職業としての政治』を手がかりにして2人の対照的な言動を痛烈に批判し、「国家」が揺らぐ時代に求められる政治家像や政治・政党のあり方を熱っぽく論じる。