いたずらものの妖精が人間の世界と行き来して、魔法を使ったり変身したり、人の運命をあやつるというケルトの幻想世界は、悲しく、美しく、そして、魅力あふれるロマンに彩られている。本書は、ヨーロッパの先住民ケルト人の文化が、いまだに色濃くのこるアイルランドとスコットランドに伝えられた民話のなかから、妖精にかかわる物語16篇を収録した。