• 著者田丸まひる 加藤治郎(歌人)
  • 出版社書肆侃侃房
  • ISBN9784863851580
  • 発行2014年9月

硝子のボレット

行為の果てにあるもの。 途轍もない行為があなたを連れ去る。 ふたりが辿り着く場所はどこだろう。 加藤治郎

<自選短歌五首>

桃色の炭酸水を頭からかぶって死んだような初恋

じゃあ非常階段に来て。眼裏の雪のすべてが燃えきるまでに

けれどまた笑ってほしい今朝虹が出ていたことを告げる回診

スカートの奥の夕陽を裏返すような行為をうまくできない

索引のページに指をさし入れて会話を少しずらすこいびと

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