行為の果てにあるもの。 途轍もない行為があなたを連れ去る。 ふたりが辿り着く場所はどこだろう。 加藤治郎
<自選短歌五首>
桃色の炭酸水を頭からかぶって死んだような初恋
じゃあ非常階段に来て。眼裏の雪のすべてが燃えきるまでに
けれどまた笑ってほしい今朝虹が出ていたことを告げる回診
スカートの奥の夕陽を裏返すような行為をうまくできない
索引のページに指をさし入れて会話を少しずらすこいびと