20世紀とは、戦争の世紀である。その出発点となった第一次世界大戦をこそ問わねばならない。バルビュス、ドリュ=ラ=ロシェル、ブルトンらが見た戦場とは?エリクソン、マンハイム、アーレントらを襲った「不安」とは?大量殺戮の戦争は人間の何を変えたのか?兵士、民間人の近年発掘された記録や研究をも踏まえて、第一次世界大戦がもたらした「精神の危機」を追究する待望の20世紀精神史の試み。