本書は2008年、八束はじめらを中心に編集された『10+1』No.50"TOKYO METABOLISM"のその後の展開である。上記"TOKYO METABOLISM"が基本的にリサーチに終始したのに対して、本書は最後に収録されたプロジェクト「東京計画2010」に端的に収斂させられている。しかし、プロジェクトへの序論として位置づけられているとしても、テクストのいくつかは、各々の箇所でも述べられているように、八束はじめの研究室の大学院の修士論文として書かれた独立的な論考(の一部)で、この三年ほどの芝浦工業大学の八束はじめの研究室の活動の成果である。