本書では、「国家」「法の支配」「政府の説明責任」の3つがダイナミックに作用し合うさまを21世紀初頭までたどっていきたい。もし本書の各章を通じて流れるテーマが1つだけあるとすれば、それは世界中の政治に欠陥があるということである。よくない政府がいかにしてよい政府に転じるかを理解するには、まず双方の歴史的起源を理解するところから始める必要がある。
『政治の起源』では、国家、法の支配、政府の説明責任の出現について、アメリカとフランスの革命期までみてきた。これら2つの革命は、制度の3つの分類すべてがある時そろって地球上の特定の場所に出現したことを意味している(すべてを併せたものを自由民主主義と我々は呼ぶ)。
本書では、この3つがダイナミックに作用し合うさまを21世紀初頭までたどっていきたい。もし本書の各章を通じて流れるテーマが1つだけあるとすれば、それは世界中の政治に欠陥があるということである。よくない政府がいかにしてよい政府に転じるかを理解するには、まず双方の歴史的起源を理解するところから始める必要がある。