「六壬神課(りくじんしんか)」とは、卜占(ぼくせん)の一種で、悩みや問題が発生し、それを解決したいと思った時(年月日時)に盤を作り、それと干支(十干と十二支)を組み合わせて解決方法を導き出す占いです。
その誕生は古く、およそ2000年前の中国で誕生し、正確な時期は不明ですが日本に伝わりました。その後、日本では平安時代のスーパースターともいえる陰陽師・安倍晴明がこの術を活用したことで知られています。日本ではその後、江戸時代に入るとその伝承は消滅したとされていますが、本場中国では現在においても受け継がれています。
本書では、それまで秘伝とされていた六壬神課をできるかぎり平易にわかりやすく解説していきます。なお、本書は『六壬神課占法要義』(東洋書院)に加筆修正を加えて再編集したものです。
暦の見方と出し方からはじまり、六壬神課の構成要素である十二天将星や六親星、四課三伝の解説を行います。また、六壬神課は何よりも盤の作成がポイントとなります。複雑で難渋に見られるこの問題を、本書では豊富な巻末資料とステップ方式での作成手順、さらにはオリジナルのフォーマットを掲載することで解決。本書一つで六壬神課を実践できます。
前半を基礎講座とするならば後半は実践的判断です。婚姻について、子供と妊娠について、家や土地の問題、疾病、願望成就、試験の成否、財運、旅行運、失せ物、裁判沙汰、寿命など幅広く掲載。さらに六壬神課の秘技ともいえる、いわゆる霊祟とその供養法についても紹介しています。
貴重な資料として阿部泰山氏の「神授、観占霊法」も霊符と合わせて掲載しております。
これまで秘技秘伝として市場流通されることがほとんどなかった六壬神課、安倍晴明の秘伝占法の世界を本書で体感してみてください。