ほんとうに必要なものは、
地球の裏側ではなく、すぐそばにある。
小さな古いかぎがおしえてくれる、大切なこと。
ジャレットは、ハーブ魔女トパーズの遺産を相続した人間の女の子。6ぴきの子ねこたちとトパーズ荘に住んでいます。ある日、子ねこたちが屋根裏から、小さな古いかぎを見つけてきました。いったい何のかぎかわからず、ふしぎに思うジャレット。
ちょうどそのとき、この村にあるビーハイブ・ホテルのむすめ、スーがおもしろいニュースをもってやってきます。「食いしんぼ」で有名な作家、マロリーさんが、ホテルのレストランのディナーを予約したというのです! シェフのクロエは大はりきり。そのために考えたとくべつなメニューで「おためしランチ会」がひらかれます。けれど、クロエが最高の材料でつくった料理は、村の人たちに喜ばれませんでした。どうしてかわからず、すっかり落ちこんでしまうクロエ。
別の日、なやみごとのあるキツネのロークがジャレットのもとをおとずれます。夏至祭りにいっしょに行ってくれる「運命の女の子」がどうしても見つからないので、出会える薬をつくってほしいというのです。さっそくトパーズのレシピブックにたずねると、出てきたのはとくべつな材料がないとつくれないレシピでした。ジャレットはなやみましたが、手に入る材料だけで薬をつくり、ロークにわたします。けれど、きかないかもしれない薬をわたしたことに、ジャレットの心は痛みます。
さて、そんなとき、キッチンのたなのおくから、錠がかかった箱が見つかります。その箱はなんと、あの小さな古いかぎでカチッとあいたのです! それを合図に、魔女のファーミーがトパーズ荘にあらわれ、かぎのなぞがあきらかになります。そこには、クロエ、ローク、ジャレット、それぞれのなやみに答えてくれるメッセージがありました。