力になる。側にいる。未来への小さな望み。
末期ガンで入院中のパートナーの見舞いに通う、
「談話室」メンバーのチャイコさん。
そんなチャイコさんが思い出として語ったのは、
「無色透明でありたい」と決心した頃の
若き「誰かさん」の姿だった。
一方、結婚式を控えた早輝は、同性愛者
であることを両親に暴露されてしまう。
そのきっかけとなった己の父親に対する
憤りを隠さない椿の様子に、たすくは…。
尾道を舞台に鎌谷悠希が描く
性と生と青春の物語、感動の最終巻。
【編集担当からのおすすめ情報】
「僕達は傷つけられても立ち上がる力がある。
誰かを傷つけたときそれを省みる心がある」(本文より)
……多くの支持をいただいた鎌谷悠希氏の渾身の作品が
ついに完結巻となりました。
第1話、真夏の太陽の下で真っ青な顔をしていた
主人公のたすくがどのような成長をとげたのか、
ぜひご一読ください。
そしてこの物語が、一人でも多くの方の支えや
励ましとなることを、心より祈っています。