太平洋戦争終結から半年、小学六年の少女あゆみは、英彦山の中腹の山村で、野菜づくりやたきぎ集め、食事の用意などで母を助けながら暮らしている。そこへ、戦時下、ボルネオに派遣され、司政官として学校や病院づくり、道路整備に従事していた父が、肺結核を患って帰ってきた……。戦後の山村での少女の生活を生き生きと描きながら、戦争を考えさせる。小学校高学年から