塩辛・魚醤油・ナレズシなどの魚の発酵食品を手がかりに、東アジアと東南アジアの味覚の基層を探り、世界的視野から水田稲作地帯の食事文化を検討する。13ヵ国に及ぶ諸地域についての精力的なフィールド・ワークに基づき,漁業生態学・歴史民族学・食品科学などの方法を駆使してまとめあげた、食文化研究における画期的労作である。