物質に回帰する理論の群れ
新しい唯物論、思弁的実在論、オブジェクト指向存在論などの新しい現代思想をはじめ、21世紀のバズワードとなった人新世をめぐる議論、あるいはメディア論におけるプラットフォームへの着目、人文社会学における情動論など、今日、人文諸学の基礎理論の周りには、「物質」、「テクノロジー」、「情動」といった言葉がはげしく飛び交っている。世界的規模で爆発的に展開している、その潮流はどこから来たのか。そして、どこへ向かうのか。各分野をまたいで繰り広げられる、濃密な議論の応酬。
建築、美術、哲学、映画研究、フェミニズム、メディア論、社会学など第一線の研究者20名による、8本の討議が浮かび上がらせる、最前線の知の光景。