〈京都市内に現存する町家のなかで最大の規模を誇る、重要文化財「杉本家住宅」の魅力を、豊富な写真と共に紹介〉
〈杉本家前当主でフランス文学者・文芸評論家の故杉本秀太郎氏が、生まれ育った「住まい」を詩情豊かに物語る〉
「杉本家住宅」は京都市内に現存する最大規模かつ最古の町家のひとつです。のみならず、その建築としての意匠もまたすばらしく、控え目ながらも重厚感に満ちています。現在も当時のままに保存、運営されており、あまたある「京の町家」のなかでも特筆すべき住宅であるとして、重要文化財にも指定されています。写真家の故西川孟氏による写真が、その魅力を余すところなく伝え、また、前杉本家当主である故杉本秀太郎氏の筆による「町家住まいの記」は、ここに生まれ育ったからこその詩情にあふれた心温まる随筆です。平成4年刊行の『京の町家』を再編集し、手軽に町家の魅力にふれていただける一冊になりました。