漱石の『吾輩は猫である』や、サリンジャーの『ライ麦畑でつかまえて』の驚愕のラストを知っていますか? 時代を越えて愛されながら、意外と知られていない名作のエンディング。世界の文学一三七冊をタイプ別に分析し、お尻の一文から、文豪たちのセンスや生き方を鋭く批評する。斎藤美奈子流・切れ味抜群のブックガイド!
「極楽ももう午に近くなったのでございましょう。」
「……ったく、……この、未熟者めが!」
「自由というのは、もはや、不自由の反対語ではないのです。」
楽しくてタメになる文学案内シリーズ最終巻。『名作うしろ読みプレミアム』を改題。