高度に複雑化・リスク化したポストモダン社会のなか、誰もが生きるための哲学を必要としているにもかかわらず、公共空間から歴史や想像力が失われ、文系学問の無用論すら唱えられている現在。しばしば社会的分断や境界づけを助長してもきた旧来の学問の前提そのものを批判的に吟味しつつ、真に持続可能で、他者と共存しうる世界のあり方を模索する哲学の試み。全16章の最新論集。