1945年9月から1952年4月、敗戦国日本は連合国の占領下に置かれた。その指揮をとったのがダグラス・マッカーサーである。
憲法改正、農地改革、財閥解体、教育改革など、きわめて短期間に大変革が成されたが、いまも世論を二分するあらゆる問題の原点がここにある。「令和」へと時代が移り変わる中で、“あの時代”に行われたことを振り返り、日本の未来を考える一冊。
「長い平和と勤勉さという資質とで、ただ我武者羅に働きつづけて、廃墟から再生して日本は今日の大をなしたのである。しかし、よくいわれるように平和と繁栄に慣れきって、その祈願をほぼ成就したあと、これから何に向かって進めばいいのか、いまの日本は国家目標を見失っている。敗戦直後の苦しいながらも力一杯に奮闘努力したあの日々のことを謙虚に想い起こし、もういっぺん見直すことは、決して無意味なことではないように考える」(本文より抜粋)
『マッカーサーと日本占領』を改題。