男として生まれた。でも、あのおねえさんみたいな、きれいな女の人になりたいな――。蔑みの視線も、親も先生も、誰に何を言われても関係ない。「どうせなるのなら、この世にないものにおなりよ」。その言葉が、生きる糧になった。カルーセル麻紀さんのことを、いつか絶対に書きたかった、という熱い思いが物語から溢れ出る。