東京の下町で生まれ、実直な文字職人として生きてきた父。しかし亡くなった後、知られざる横顔が覗き始めた…。遠ざかる昭和の原風景のなかに浮かび上がる人の生き様。自らと一族の来し方を見つめる旅を描く新境地。〈受賞情報〉泉鏡花文学賞(第43回)