ふてぶてしく、したたかな、愛すべき生きざま。変わりゆく暮らし、町並み、人情の隙をかいくぐり、ドラたちはこの世をどう生き抜いてきたか。ヨソサマの家に忍び込んでは食卓の魚を掠め取り、堂々と逃げ去る通称「ドラ猫」。変わりゆく人々の暮らしや街並みに、いったい彼らはどう適応してきたのだろう。貴重な愛玩動物として〓がれていた平安の世に始まり、ネズミ捕りを期待された江戸、昭和から、「癒し」の存在となった今日に至るまで。変幻自在に繰り広げられたサバイバルの歴史と戦略を、軽妙な筆致で綴る「ドラ猫賛歌」!
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