八月、夏休み。五年生の美貴は、働くお母さんのかわりに料理や洗たくをして、毎日を家ですごしていた。美貴には、夏休みに遊ぶような仲良しの友達はいない。学校でも、だれとも友達になりたくないと思っていた。それには理由があって……。現代の子どもを取り巻く問題と、子ども自身の繊細な気持ちを深く描き出した、傑作児童文学。