• 著者岡秀行 目黒区美術館
  • 出版社コンセント
  • ISBN9784909290014
  • 発行2019年7月

包 日本の伝統パッケージ、その原点とデザイン

日本のアートディレクター、グラフィックデザイナーの草分け的存在であった岡秀行(1905?1995)は、職能ゆえに木箱、紙包み、竹かご、藁のつとなどの自然素材を使った日本の伝統包装の美しいかたちに魅了され、全国各地で収集を行った。次第に「包む」という行為自体に関心を持つようになり、そこに宿るものを日本風土が育んできた特有の「美意識」だと見てとるようになった。 岡秀行は、当時の最先端のデザイン手法・組織論を取り入れて、日本のデザイン業界の発展に寄与した人物でもあったが、高度経済成長のなか、科学技術や経済至上主義が、人間の幸せにとって必ずしも万能ではないことを予見。生活の美意識を宿した日本の伝統パッケージには、失いかけた自然風土との共生を呼び覚ます力があると考えるようになっていた──。
岡秀行は伝統パッケージについて本を、自らのアートディレクションにより制作。海外でも大きな評判を呼び、本テーマの展覧会が各国を巡回、28ヵ国100箇所で開催された。本書は、1972年毎日新聞社から刊行された『包』を底本とした、2011年開催「包む:日本の伝統パッケージ」展の図録(目黒区美術館、ビー・エヌ・エヌ新社刊)を書籍化、デザイン史家佐賀一郎(多摩美術大学)による「岡秀行論」を増補した新装再編集版である。

>> 続きを表示

この本を借りた人が、最近借りている本

  • 虫類図譜
  • 美し、をかし、和名由来の江戸花図鑑
  • パラレル百景
  • バッタを倒しにアフリカへ
  • 博多湾、海を見にゆく / 西島善和写真集
  • 三重野慶画集 / 言葉にする前のそのまま
  • 村上春樹の「螢」・オーウェルの「一九八四年」
  • フクオカ・ロード・ピクチャーズ / 道のむこうの旅空へ
  • 山賊ダイアリー 1
  • 山賊ダイアリー 2