《ミニマリズム》という用語がさまざまな領域に浸透している現在、はたして美術における《ミニマリズム》とは何であったのか?現代を代表する美術家・ドナルド・ジャッド(1928-94)の絵画、オブジェクト作品、リノベーション建築から家具制作に至るキャリアを中心に、作品構造と形態の変化を丁寧に辿りながら、いかにしてミニマリズムの芸術が人工的な風景や工学的構造などに触発されてきたかを剔抉する。