小海線の車窓の眺め、若狭の水、奥津の温泉……。一九七〇年代、荒地の詩人はウィスキーを道連れに日本各地を旅した。連載「ぼくの感情旅行」と雑誌『旅』に掲載された作品を中心にユーモラスな十二の紀行文とエッセイ「ぼくのひとり旅論」を収める。旧版に単行本未収録の北海道紀行を増補。〈解説〉長谷川郁夫