北京でも上海でもない、中国の奥深さを行く。
国を挙げて大開発が進む中国。地方都市には高層ビルが建ち並び、人々の生活は豊かになっている。しかし同時に数百年単位で続いてきた「暮らし」が一瞬で消えていく。
天空に浮かぶ村「窯洞」、昔日の繁栄を今に残す城壁の街、伝統劇や伝統武術を継承する人たち、変わりゆく水郷、その地方ならではの味……。
独特な文化が残る町や村の変わりゆく姿を丹念に描いた味わい深い紀行エッセイ。
【目次】
はじめに
1章 キャラバンの通った道
2章 埠頭でつながる港町
3章 脈々と続く伝統文化
4章 商人たちの汗と涙
5章 開発と保護の狭間
6章 今と昔の交差点
7章 信仰が支えた町
8章 消えがたい戦の記憶
あとがき