吉本隆明は'69年と'86年の二度、集中的に都市論を発表した。この十数年は、東京が世界都市に急浮上してきた時代でもあった。ハイ・イメージ都市論から東京論、東京下町を愛好するエッセイまでを集成して、この大変貌に対応した吉本都市論を提示する。