あらゆる画面が我々を囲み、新たな「自然」となりつつある現在。文字情報に奉仕する映像と音に操られてしまわないために、我々はこの環境といかにして向き合うべきか。フレームの「内」と「外」、画面と音声の関係を軸に、ロッセリーニ、ブレッソン、ゴダール、ストローブ〓ユイレ、さらにアメリカや日本の戦後映画をたどり、ロシア、南米、中東などの先鋭的な映画作家まで、「フレームの外へ」と分析の眼差しを向ける、ポスト・トゥルース時代の現代映画論。