• 著者朝井まかて
  • 出版社文藝春秋
  • ISBN9784167914554
  • 発行2020年3月

銀の猫

嫁ぎ先を離縁され、母親と暮らすお咲は、年寄りの介護を助けるプロの介抱人。

誠心誠意、年寄りに尽くすお咲のもとにはさまざまな依頼が集まる。

多くの病人に出会いながら、逝く人に教えられたことがお咲の胸に重なってゆく――



長寿の町・江戸では七十,八十の年寄りはざら。

憧れの隠居暮らしを満喫する者がいる一方、病や怪我をきっかけに

長年寝付いたままの者も多く、介護に疲れ果てて嫁ももらえずに朽ち果てていく

独り者もまた多い。誰もが楽になれる知恵を詰め込んだ「介抱指南」を作りたいと

思い立った貸し本屋から協力ををもとめられたお咲。だがお咲の胸には、

妾奉公を繰り返してきた母親への絶望感が居座っている。

自分は、あの母親の面倒を見続けることができるのだろうか。

いったい、老いて死に向う者の心にはなにが芽生えるのだろうか――?



江戸に暮らす家族の悲喜こもごもを、

介護という仕事を通して軽やかに深く描く、傑作長編小説。



解説・秋山香乃

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