太平洋戦争で恋人を失い、結婚に破れ、孤独の中を生きて来た里桜子、東大に合格はしたものの、生きることの意味を求めて不安のうちに日々を過ごす青年田沢優知。親子以上も歳の離れたこの二人の恋愛を縦糸に、戦争体験、老人介護問題などを横糸に織り交ぜながら、人と人との関係のあり方を問う。