愉快痛快!年の差50歳の「真剣」勝負
◎佐藤愛子さん曰く「人生論を書くつもりはなかったけれど、図らずも人生論になってしまいました」
◎小島慶子さん曰く「佐藤さんが下さった最後のお手紙の一節に、私は不覚にも涙が出ました」
1923年生まれの佐藤さんと1972年生まれの小島さん。年の差50歳の二人が往復書簡を交わしました。夫婦のこと、生きること、今の時代、書くこと、話すこと、戦うこと……交わされる手紙の内容は実に様々です。
「理屈の隘路にハマって呻吟している」小島さんの悩みに、佐藤さんはどう答えたか。佐藤さんが時に厳しく時に優しく返事をし、手紙を重ねるにつれて心の深い部分が赤裸々に綴られ、人生の大切なことが明らかになっていく往復書簡は、たっぷり笑えて、しかも深い感動を呼びます。
<夫婦喧嘩の大義は要するに「ウップン晴らし」ですからね。「颱風一過。後は雲ひとつない、ルンルン青い空」が望ましい>(佐藤さん)
<佐藤さんは私の愛が深いとおっしゃいます。そうかもしれませんが、だとしたら愛なんてロクなもんじゃないと思います>(小島さん)
読後感はルンルン青空。元気がわき出ること請け合いです。
【編集担当からのおすすめ情報】
『九十歳。何がめでたい』が128万部を超えるベストセラーになったことで狂瀾怒濤の日々を送っていた佐藤さん。そうした最中に佐藤さんと小島さんは文芸誌で対談を行いました。その後、手紙を交わす間柄になったことを知り、「女性セブン」誌面でその手紙を掲載させて頂けないかと依頼をしました。
そうした経緯もあって、本書で交わした二人の手紙はとても個人的で、率直で、親密なものです。最初、そうした二人だけの私信を覗き見るような感覚を感じたほどです。
悩みを赤裸々に打ち明ける小島さんと、それを笑い飛ばしながらもどこまでも真剣に答える佐藤さん。本書を読むうち、私の悩みもどこかへ消え去り、勇気と元気をもらえたような気がします。
小島さんの著作を好きな方、佐藤さんの著作を好きな方、いずれの方にとっても、おふたりの新しい一面を垣間見ることができると思います。ぜひお手にとってお読みください。そして心があたたかくなって、大切な人にに手紙を書きたくなる、そんな忘れられない一冊になることをお約束します。