出張料理人さち子が、依頼者の悩みを料理で解決していく笑いあり涙ありの痛快ストーリー。大御所の小説家を喜ばせた意外なレシピ、依頼者の老いた母を元気にした魔法のスープ、異国の来客に戸惑う両親とその息子を救った言葉……。そんなさち子は老舗料亭「花菱」の一人娘だったが、花板である父の死によって事態は最悪の展開に。大好きだった父の味は滅んでしまうのか──。食堂小説で大人気の著者が、料理、そして家族を愛する全ての人に捧ぐ、渾身の連作短編小説。
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