日本の戦後政治、それはフィクサーや大物右翼、総会屋など黒い人脈とのつながりの歴史でもある。ある者は戦中の混迷期に暗躍して政財界に君臨し、ある者はアメリカや北朝鮮との橋渡しをして利権をむさぼり巨額の富を得た。つかず離れず彼らと関係をなし、ときに政治生命を断たれるにも関わらず続いてきた「裏社会との黒い蜜月」とはいかなるものだったのか? 「桜を見る会」にも表れたそのズブズブの構造を明らかにする。
<本書の目次>
序章 安倍首相が隠したかった黒い紳士
第1章 政界ヤクザの系譜
宿敵・西武鉄道株を買い占めた横井
小佐野も児玉も……皆、死んだ
第2章 バブルを泳いだ総会屋の生態
小川薫周辺のソーカイヤたち
オールスターで大荒れの日本通運総会
野村證券事件の主役
打ち出の小槌の銀行
ノーパンしゃぶしゃぶに集う名士
第3章 原点は満州・上海人脈にあり
満州・南京傀儡政権が生み出す“宝”
阿片と偽札のマネーテロ
日銀金庫から消えた大量のダイヤ
謀略に使われた国民の接収資産
現代に残る「キャノン機関」の黒い人脈
第4章 海外から襲来した仁義なき戦い
米国で火を噴いた大疑獄事件
謎の死を遂げたキーマンたち
闇社会結集を求めた自民党
ロッキードを食った「刎頸の友」
次世代の政治家が潰れたリクルート事件
第5章 政界のドンが転落
公取委を脅してゼネコン汚職
金丸最後の砦となった北の利権
泉井マネーなど疑惑塗れのYKK包囲網
横井英樹とはいったい、何者か
「あの時撃ち殺しておけば」と言われ
第6章 最後のフィクサーと新しいネット右翼
六本木・TSKビル争奪をめぐる激闘
朝鮮総連本部ビルを売却する
ネット右翼を喜ぶ自民党政権
政治家とヤクザは表裏一体