じゅうじゅう、ぐつぐつ、さくさく。美味しい記憶が蘇る、洋食店をめぐるエッセイ。海老フライ、ビーフシチュー、オムライス、ハンバーグ… 明治以降、西洋料理店で腕を磨いたシェフが街場へ散らばり、日本人の舌に合わせて進化してきた「洋食」は、世界のどこにもない料理、だけど世界をちゃんと尊敬している料理。そんな日本独自の食文化を時代を超えて支えてきた、東京・横浜の老舗洋食店をめぐります。古きよき時代のノスタルジーを呼び覚ます、33のおいしい物語。グルメ本と合わせてご展開下さい。