季語は、美しい日本の自然と豊かなこころが育んできたことばです。まだ肌寒い春の訪れから春たけなわになり、やがて美しい季節を惜しみつつ夏に近づく―この季節の推移の中で、さまざまな春の事物とともに句を詠む、そのための歳時記です。冴え返る・暖か・長閑・風光る・鳥曇・春の海・春泥・雛祭・花見・囀・桜貝・梅・花...古典の伝統を受け継ぎながら新たな世界を切り開いていく、芳潤な季語の世界をお楽しみください。