大西祝(1864‐1900)は、明治中期の哲学界、論壇を代表する思想家。大西の登場により、日本哲学はようやく論理化・体系化の段階に入る。徹底した批判精神と鋭利な思索力によって、学問と良心の自由を擁護し独自の理想主義を展開した。36歳で急逝した思想家の精髄を初めてまとめる。本篇には代表作「良心起原論」と、哲学、美学、心理学等の論文を収録する。