辰五郎の観劇仲間の喬太郎が、遊女・玉里を身請けした。
だが亡くした想い人を忘れられぬと玉里は尼寺へ去る。
優しい喬太郎は出家を認めたものの、玉里と瓜二つの女を芝浜松町で見かけたため、
その正体を調べてくれるよう辰五郎に相談を持ちかける。
一方、息子の辰吉は、世話になっていた刀剣商「薩摩屋」から
名刀ながらどこか不気味だという刀の鑑定に意見を求められる。
銘の「菊八」という刀匠を知らないかと尋ねられるも、辰吉にも覚えがない。
しかしその刀を熱心に求める怪しげな浪人・山下左衛門が現れたことで、
新たな事件へと巻き込まれてしまう。大人気親子捕物帳の第五弾登場!