高齢者・障害者のために情報支援を!
読み書きが困難な障害者や高齢者は、勉学上・職業上・日常生活上において、必要な情報のやりとりが困難な状況にあります。一部の図書館、あるいはボランティアによりサービスが行われておりますが、その内容・数ともに十分ではありません。
障害者や高齢者が、生活に必要な書類や私信の読み書きなどを安心して依頼できる、個人情報保護法などを遵守した、公的なサービスとしての読み書き(代読・代筆)サービスを望む声が上がっています。
視覚障害者の情報取得の応援を行ってきたNPO法人・大活字文化普及協会内の専門委員会である【読書権保障協議会】では、2011年夏から「読み書き(代読・代筆)支援員養成基礎講習会」を開催しています。
同協議会では、今後この運動の輪を広げ、この読み書き(代読・代筆)の情報支援を全国的な公的サービスに育てていこうとしております。
この本では、まず障害者や高齢者の置かれた現状からはじまり、読み書き(代読・代筆)支援の必要性、理念を訴えます。また、現在行われている例を紹介します。さらに、サービス実現のための設備や人、技術にも触れ、支援員をめざす人の入門書となっています。